ヒートショック
2017年01月31日
冬の時期、暖房のない脱衣所や浴室との温度差が10℃以上になることはまれではありません。
このような温度変化で入浴する場合、暖かい居間から寒い脱衣所や浴室への移動、
そして熱い湯船への移動という小さな動きのなかでの急激な温度変化が短時間のうちに起こり、
これに伴って、血圧の急激な上昇や下降が引き起こされます。
これを、「ヒートショック」といいます。
高齢者を中心に誰でもなる可能性がある恐い症状です。
「ヒートショック」は体に大きな負担をかけるため、冬の入浴中に起こる突然死の大きな要因となります。
たとえば、急激に血圧が上昇した場合は脳出血や脳梗塞、心筋梗塞などで死亡する恐れがあります。
逆に、急激に血圧が低下した場合は脳貧血を引き起こし浴槽でめまいを生じてけがをしたり、溺れたりする危険性があります。
入浴時の温度差が大きくなりがちな1月、2月は、1年のうちで入浴中の突然死が最も増えるので特に注意が必要です。
対策として、脱衣所は暖房器具で温めておく、浴室は入浴前の3分程度、シャワーを出して温めておくことが有効です。
※飲酒後の入浴も血圧の大きな変化の原因になるので注意が必要です。